決して大きな家ではないけれど、子供達がぐるぐる走り廻り、いろんな場所をお気に入りの秘密基地に変えてゆく。そんなイメージを持って4層にわたるスキップ空間をデザインしました。中間にある「タタミ2」からは上下が無理無く見渡せるし、防音スタジオでさえも大きなガラスで他と繋がっています。
着工寸前にどうしても避けられない事情で、この案は実現しませんでした。そのときのクライアントの暗い顔が忘れられずに、その後あらためて「ナナノイエ」の設計にとりかかりました。
無事にクライアントに引渡したとき、大きな安堵と共に、私の手から巣立って行く寂しさを感じた忘れられない案件です。